「あいよ!何に致しましょう?」
「ざるそばを1つ。」
「えー、ざるそばを 1つね!」
「あっ、どうしましょう。そばの量は少なめです?多めです?」
「いや、普通でいいです。」
「普通って言うとあれかな?
こんもりした感じだけど
そこまでこんもりしてないみたいな感じかな?」
「まあ、そこそここんもりでいいです。」
「えーじゃあ、海苔はどうしましょう?
ふわっとかけます?
ぱらぱらってかけます?」
「ぱらぱらでいいです。」
「えー海苔は、ぱらぱらで。
あっ、つゆはどうしましょう?
けっこうじゃぼじゃぼいっちゃう方です?
それともちょろちょろって感じでいきます?」
「えっと、とりあえず
普通でいいんで!普通で!」
「はい!えー、じゃぼじゃぼマイナス3㎝の量で。」
「ざるをのせるお盆なんですけど
黒、赤、ピンクの3色の用意があるんですけど
何色にしときます?」
「だから!
普通でいいよ!
普通で!」
「はい!普通ね!
という事は、お盆はピンク。
ショッキングの方のピンクっと!
あっ!大事な事、聞き忘れる所だった。
そば湯なんですけど
お湯は、そばを茹でたお湯か
うどんを茹でたお湯か
今ならお選びできますけど
どうします?」
「もー、いい加減にしてよ!
そば湯って言うくらいだから
そばを茹でたお湯に決まってるでしょ!
とにかく普通にざるそばを持って来てよ!」
「はい、わかりました。
えー、そばとうどんを茹でたお湯の
ハーフ&ハーフでとっ。
お客さん、なかなかの通ですねー。
じゃあ、少々お待ちを!」
「なんなんだ。この店は。」
「あいよっ!
天丼、お待ちー!」
「おー、美味しそうな天丼だなーって
ざるそばだろっ!ざるそばっ!
さっき注文の時に
天丼のての字もでてないだろっ!
早く、ざるそばを持って来いよ!」
「あいよー!
ざるそばを、1つ追加ねー!」
「おい!追加じゃない!
初めに注文したものを持って来いって!
「あーすみません。
ざるそばを1つね。
あっ、どうしましょう。そばの量は少なめです?多めです?」
「帰ります。」
この店には2度と
足を運ぶ事はないだろう。
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