2009年2月7日土曜日

祝6000件突破☆

ついにこの日が来ました。

そう、私は本日 2月7日をもちまして

30歳になりました。

アラサーの真っ最中という解釈で宜しいかと。

心はまだ、18歳ですが社会的には30歳。

そんな、ピーターパンな私は

ミッドランドへ。

大好きな、ねのひへ行き

ちょっと贅沢なランチしました。





この大皿と、ご飯に具沢山な赤出しがついて

1500円程度。

ちなみに、見た目以上に満腹くんになります。

女性には、少し量が多いと感じてしまうと思いますが

私の母親は、全部たいらげました。

さすがですね!

母は強し!です。

夜はトビウオの焼いたものや

お刺身に鯛飯といった

知多半島の師崎港で上がった新鮮な魚君を

堪能した、とてもグルメな1日でした。

ちなみにまだしばらくは

脂っこいものや刺激物は食べられないので

最近、もっぱら和食中心の生活です。

でも、食べられるだけで幸せ感じる

青春まっただ中の30歳。

最近、短編小説にはまっている30歳。

そう!

30男のマイブームは、短編小説。

ちょっと、文章ばかりで嫌気がさしている方も

大勢いるかと思いますが、

私が飽きるまで、もう少しお付き合いくださいねっ!

ちなみに、本日 私の誕生日ですが

もう1つ、嬉しいお知らせが!?

そうなんです!

皆様のおかげで、こののほほん工房の

アクセス数が6000件を突破いたしました!

皆様のおかげでございます!

全国からの熱い声援は届いていますよっ!

これからも、日々精進して行きたい次第でありますので

今後とも、のほほん工房を宜しくお願い致します!

それでは、みなさん!

また明日!

おやすみなさい!




2009年2月5日木曜日

走れ、勉三くん!

「お〜寒い。」

なんでこんな日に、マラソン大会なんだ。

僕は、教室でお授業を受けていた方がずっと将来のためになる!

しかも、こんな体力勝負な野蛮で庶民的なスポーツは

僕は絶対に、認めないぞ!

「よーし!始めるぞー、みんな並べー!」

体育の筋太郎先生が、一番張り切っている。

「位置に着いて!

 よーい!

 パッーン!」

乾いた音と共に、一斉に走り始めた。

「イタッ!イタタタタッ!痛い!」

後ろから、みんなに押されてこけてしまった。

「もーう、ひどいよー。」

僕は、とりあえず走り始めた。

出だしからの転倒で、順位は最下位だった。

「はあ、はあ、もうだめだ。」

まだ、始って1分も経っていない。

「あー休みたい、疲れたー。」

そんな時、スレンダーな後ろ姿が目に飛び込んで来た!

「あっ、浜田 香苗ちゃんだぁ!」

最終集団に紛れて走っていた彼女を僕は見つけてしまった。

これぞ、運命!

途端に、勉三の走る速度は増していった。

そしてあっという間に、最終集団に追いついてしまった。

そして、彼女と並んで走った。

「ねえ、このままコースアウトして

 僕らピットインしようよー。

 二人だけの孤島、

 ゴー トゥ ザ ベンゾー アイランド!」

今日も決まった!

今は別々に走っているけど、

これでこれからは彼女との、二人三脚の人生が始るぞ!

「ねー、勉三くん。

 前の集団に、水内さんがいるよ。」

!?

本当だ!

そう!水内 美樹ちゃんこそが僕の探し求めていた

マイ スイート ハニーなのだ!

「マイ ミッキーー!」

最終集団を抜け、

たちまち彼はその前の集団に追いついた。

「ヘイ!ミッキー!

 僕と美樹ちゃんの二人の未来について

 この後、ゆっくり話し合わない?

 子供が何人、欲しいだとか

 美樹ちゃんの親に挨拶もまだしてないし。

 そのところを、踏まえてさー!」

彼女は、走りながらチラッと僕の方を見た。

うーん、素敵な流し目☆

もう僕は彼女の虜ロール!

「ダメなの。」

「えっ!」

「私の親、瓶底眼鏡が苦手なの。

 だから絶対にだめ!」

二人の間には、親という名の障害があった。

まるで二人は、ロミオとジュリエット!

禁断の恋だからこそ、燃え上がってしまう恋の炎。

「あとついでに言っておくけど、

 私があなたを生理的に受けつけないの!

 だから、あっちいって!」

彼女はわざと僕に冷たくして

結ばれる事が困難な二人の運命を呪っている。

なんて優しい心を持った女性なんだ!

僕は、乗り越えてみせる!

彼女と二人ならば。

どんな高い壁だって!

「!?」

「あっ、彩花ちゃんだぁ!」

先頭集団を走るのは、佐藤 彩花ちゃん!

僕の心を惑わす、いけない小悪魔ちゃん!

僕が、そんな彼女の小悪魔ちゃんを、粛正してやるー!

「僕のエンジェルーー!!!」

トップスピードにのった、勉三は

次々と、ごぼう抜きを見せて

ついには先頭集団に追いついてしまった。

「あーやかちゃん!

 旅行行くなら、海外がいい?国内がいい?

 それとも僕が好き?」

彼女は僕の方を見ようとせず、真剣に走っていた。

彩花ちゃんは、やりはじめたら止まらないタイプの女の子だな。

彩花ちゃんが僕と付き合ったら、夢中になりすぎて

すぐ僕に嫉妬しちゃいそうだなー。

うかつにクラスの友達の女子と話してるとこをみられたら

すぐにふくれちゃう。

でも、そんなソー キュートな所もまるごと

僕の愛で包みこんでやるのだ!

「君と僕の人生のプロローグは

 今日から?明日から?」

すると彼女はこっちを見てこう言った。

「もうすぐゴールなんだから、邪魔しないで!

 変態!」

もうすぐゴール?

この過酷で僕の大嫌いなマラソン大会も

終わりに近づいている!

ラッキー☆

ふとゴールの方に目をやると

ゴール地点でテープを持っているのは

理科の美咲先生ではないか!?

彼女こそ、歳の差を超越した

真実の愛。

つまりトゥルー ラブ!

もうよそ見はしません、先生!

これからはあなただけを、しっかり見続けます!

「美咲せんせーい!」

勉三は、一気にラストスパーとをし、

ゴールへと向かっていった。

「マイ スイート エンジェール!」

美咲先生に、近づこうとした瞬間

!?

美咲先生の張り手が、勉三の頬にメガヒット!

それと同時に勉三は、ゴールした。

そしてゴールした、勉三に

順位の自分の書いた紙が渡された。

「もーう、痛かったなー。

 先生はちょっと暴力的だけど

 二人でいる時はけっこう甘えんぼさんタイプなんだろうなー。」

さっき手渡された紙を見ると、2位と書かれていた。

僕は、勉強ではいつも1位なのに!

誰だ、1位の奴は!

ふと向こうに目をやると

人だかりができていた。

しかも女の子ばかりだった。

少し近づいて、見てみると

隣のクラスの相沢という男のまわりを

女子が取り囲んで、黄色い声を上げている。

「相沢先輩、1位なんてすごーい。

 私、また一段と好きになっちゃいました!」

「本当にかっこよかったです。

 相沢先輩!」

あいつが1位か。

成績では、あいつはいつも2番のくせしてー!

それに僕のエンジェルちゃんたちを独り占めしやがってー。

よーし、相沢 まこと。

おまえの名前、しかと覚えておいてやる!



新たなライバル出現に、

どうする!?

勉三!







2009年2月4日水曜日

急行列車2

おれは人生と言う名の、

孤独なひとり旅に出たはずだった。

しかし今は、おばちゃん3人と共に電車に揺られている。

本当なら、窓に映る夜の光をみながら

おれという人間をもう1度、

見つめ直すはずだった。

「ビョンちゃん、どうしたの?

 浮かない顔しちゃって!」

向かえに座るたえ子が言った。

「私たちみたいな、酸いも甘いも知った

 大人の女を目の前にして、

 照れてんのよー!」

斜め前に座っている、女が言った。

「もーう、そうなのー。

 よし子さんがそんな事、言うから

 私なんだか、意識しちゃうわ!」

隣に座る、みつ代が言った。

なんとか、この場を離れようと思った時

ふと隣の席に目をやると

誰も座っていなかった。

「まもなく、電車が到着いたします。」

社内アナウンスが流れた。

次の駅で、誰も来なかったら

隣の席に移ろう。

そう、逃げるんだ。

「あら、もうこんな所まで来ちゃったの!?

 ビョンちゃんが一緒だと楽しいから

 時間が経つのもあっという間ねー。」

相変わらず、たえ子はまんじゅうを食べ続けている。

「あっ、ここだ、ここだ!」

隣の席に人が来てしまった。

なんて、おれはついてないんだ。

席に座った学生風の男を横目で見た。

瓶底眼鏡にいがぐり頭の男だった。

見た感じ、絶対にいじめられるタイプの男だろうと感じた。

「あー、のどが渇いちゃったなっ。

 後で、なんか買うか!」

独り言をぶつぶつ言っている。

なんか今日は、周りにおかしな奴が集まってくる。

電車が、ゆっくりと動き出した。

「ビョンちゃん、おせんべい。
 
 ほらっ!」

みつ代はおれにせんべいを渡して来た。

どれだけおれにものを食わせれば気が済むのだろう。

しかもこいつらは、会ってからずっとなんか食べている。

だからぶくぶくと太るのだろうと思った。

そう思うと、手に持ったせんべいを食べるべきか

悩んでしまう。

そんな事を考えていると

社内販売の女性が、カートを引いて入ってきた。

「ジュースにビール、おつまみ、お弁当などは如何でしょうかー。」

そうだ、ビールでも買って酔ってしまえば

さほどこいつらの事も、気にならなくなるだろう。

おれは手を挙げて、お姉さんを呼んだ。

「ビールをひとつ。」

「有難うございます。250円になります。」

おれは、ポケットから小銭を出し、

お金を渡した。

そのお姉さんは、大人の色気を感じさせる

きれいな女性だった。

こういう女は、どんな男と付き合うのだろう。

おれには高嶺の花だった。

「有難うございました。」

頭を下げると、その女性はカートを引いて進もうとした。

「お姉さん!僕も飲み物を下さい!」

隣の男が声をかけた。

「何に致しましょう。」

お姉さんがその男に話かけた。

一瞬だが間があいた。

そしてタイミングのはずれた所で男は、

「オレンジジュース下さい!

 つぶつぶ入ってるやつある?」

「はい、ございます。

 150円になります。」

女性は、ジュースの缶をタオルでふき

その男に渡した。

「ねーお姉さんは彼氏とかいるの?」

「えっ!?」

「僕、東大合格 間違いなしの平 勉三!

 隣町まで、全国模試を受けにいくんだけど

 なんなら、その模試僕と同席しない?」

なんだこの男は!

学生風で瓶底眼鏡だから、甘く見過ぎていた。

なんなんだ、こいつの自信は!

おれにはとてもできない事を

簡単にやってのける。

実は、相当な遊び人なのではないだろうか。

あの一瞬の間は、あいつの人目惚れの間だったのだろう。

恋の稲妻があいつに落ちたのだ。

あのいがぐり頭に。

「いや、でもまだ仕事がありますので。」

「大丈夫だよー、ちなみに試験は明日だし、

 何よりも僕は、君に会うためにこの電車に ライド オンしたんだからさ。

 この広い地球上で、とうとう巡り会えた。

 君という名の奇跡に乾杯!」

そう言いながら、男はオレンジジュースの缶を開け

一口、飲んだ。

「でも、困ります。」

女性は、ひどくいやがっている。

当たり前だ。

相手はやっぱり瓶底眼鏡だ。

「でも君の目は正直だ。

 僕を見つめる、その視線が痛いっ!」

何を言ってるんだ、こいつは。

くどいているのか、コントをやってるのか

もはや、わからない域にまで、達している。

「でも、僕は結婚には憧れていて

 ちょっとぐらいなら、

 早くても構わないと思ってる。

 君に従うよ。」

こいつ、なんで急に結婚の話になっているんだ。

話のどのタイミングがきっかけで結婚の話になったのか

全く理解できない。

コミュニケーションからかけ離れた、コントだ!

「お客様、そろそろ失礼します!」

お姉さんは、男を無視して先に進んで行ってしまった。

男は、後ろを振り返りながらぶつぶつ言っている。

「オー マイ スイート エンジェルー。」

本当にこんな奴が、東大合格 間違いなしの頭を持っているのか。

「ねー、ビョンちゃん聞いてるのー。」

ふと気付くと、おばちゃん3人がこっちを見て

何か話かけている。

3人の手には、紙コップがあった。

「ビョンちゃんのそのビールで、

 みんなで乾杯しようと思ったの。」

よし子がそう言うと、他の2人も

紙コップをおれの方へ出してきた。

おれは仕方なく、1本の缶ビールを

3人に分けてやった。

おれの缶には、ビールがほとんど残っていなかった。

「じゃあ、素敵な夜にかんぱーい!」

たえ子は勝手に音頭をとり

おれもとりあえず乾杯をしておいた。

おれの旅は、一体どうなってしまうのだろうか。



 

2009年2月3日火曜日

急行列車。

冷えきったホームに

1本の電車が入って来た。

おれはベンチから腰を上げ、

ボストンバッグを手に取った。

おれは、この街を出て行く事を決意した。

もうここに戻る事はないだろう。

見送りの人間なんて、おれにはいやしない。

なぜなら、おれは孤独をこよなく愛している男だから。

しかし、おれには行く当てはなかった。

ただ、北へ向かい、

適当に流れ着いた先で、生活をしようと考えていた。

おれの孤独な独り旅が、今幕を開けたのだ。

そして電車の扉が開いた。

おれは、その電車に乗り込んだ。

3号車のEー3番席。


!?

座席が向かい合わせになっている。

しかも、50過ぎのおばちゃん3人が騒いでいる。

そして、空いているその席こそが

Eー3番席なのだ。

「すみません、ここれの席なんですけど。」

おれの席は、おばちゃんの荷物置きになっていた。

「あらー、なんか若い男が来たよー。」

ひとりのおばちゃんがそう言うと

もうひとりのおばちゃんが

「もー、この子かわいいじゃなーい、

 あれ?なんだか、イ・ビョンホン様に似てない?」

すると3人は、更にテンションを上げ始めた。

「ビョンちゃん、早くここに座りなさいよー。」

「ほら!あんたもカバンを片付けてー。」

急に、おれの席のカバンを上にあげて

無理矢理、おれを座らせた。

「ねービョンちゃんは、どこまで行くのー?」

ばばあのくせにちょっと甘えた声でおれに聞いてきた。

「あー、とりあえず、北へ。」

「北!?危ないわよー、ビョンちゃん 北朝鮮なんてー。」

「ねー。」

3人は、同じタイミングで頷いた。

こいつら、完全におれを韓国出身とはき違えている。

おれは、れっきとした日本人だ。

「たえ子さん、ビョンちゃんにみかんでも。」

たえ子と呼ばれた、おばちゃんがおれにみかんを差し出した。

「あっ、すみません。」

とりあえず、礼を言っておいた。

孤独な独り旅なのに、なぜおれはこんな奴らと一緒に

電車に乗っているんだ。

「みつ代さん、おまんじゅうがあった、おまんじゅうが」

みつ代と呼ばれたおばちゃんは、思い出したかのように

ふろしきから、まんじゅうを取り出した。

「ほら、おまんじゅう!若い子って本当に良く食べるから

 私、大好きだわー。」

右手にみかん、左手にまんじゅうを持ったおれは

誰がどう見たって、食いしん坊だ。

この状況を、どう打開して行けばいいか

おれは、必死に考えていた。











2009年2月2日月曜日

平(たいら)勉三。

僕は、平(たいら)勉三。

高校2年だ。

僕は、校内でも成績はだんとつの1位。

東大合格も間違いなしの太鼓判を

先生に頂いている。

面談でも、母親は鼻高々だ。

だから僕のライバルはこの学校にいない。

全国にいるのだ。

クラスでも僕は、人気ものだ

朝でも、みんなから

ヘイ!勉三!と

声をかけられる。

僕の名字は平(たいら)だけど

別に構わなかった。

しかし、こんな僕にも問題が1つあった。

なぜ、こんな東大合格間違いなしの男を

女子はほうっておくのか

その連立方程式の解が未だ出ないのだ。

高校に入学してから今までの

告白という名の戦いの成績は

20戦中、0勝20敗。

つまり入学してから月1回のペースで

ふられている。

しかしまだ諦めない。

僕は真実の愛をみつけるのだ。

スイート スクール ライフを夢見て。

今、僕が狙っているのは、

1組の神田 美佐子ちゃんだ。

そう、彼女こそが僕の

マイ スイート ハニーなのだ!

正に運命の人。

僕に舞い降りて来た真っ白な天使。

オー マイ スイート エンジェル!

でも今回の告白は必ず成功させなければならない。

これは確率の問題。

この告白でどれだけ勝利の確率を上げられるかが

勝負のポイントだ。

そんな時、テレビである番組をみた。

あなたのための恋の必勝法という番組を。

僕はそれを食い入るように見た。

そしてとうとう僕は見つけてしまったのだ。

恋の必勝法を。

確率100%の、パーフェクト プラン!

これしかない!と思い、僕は机の上の貯金箱を開けた。

1万円札とあとは地味な小銭ばかりだった。

僕は、この福沢諭吉先生に全てを賭ける事に決めた。

この投資!決して高くはないぞ!

これで、彼女のハートを僕が射止めるのだ。

それは、神様のいたずら。

つまり、運命なのだから。

僕は、放課後まず真っ先に自転車で花屋に向かった。

そして1万円分のバラの花を買った。

学校に戻った僕は

美佐子ちゃんの自転車を探した。

そして、見つけた。

彼女の自転車だ。

僕は、買って来たバラの花を

彼女の自転車のカゴ一杯に詰め込んだ。

そう、昨日見たテレビで

男がプロポーズを決めていた。

その時、トランク一杯に詰め込んでいたバラの花を

彼女にプレゼントしてから指輪を渡すという

何とも画期的な計画だ。

その二人は言うまでもなく結ばれた。

なぜならこの計画は100%なのだから。

この作戦には、失敗する要素が全くない。

カゴ一杯に、花を詰め込んだが数本余った。

1本はまず、自転車のサドルにセロハンテープでくっつけた。

かわいい。

なんとも、ナイスなアレンジ。

こんな機転がきく男になってる程、

自分の恋愛力は上がっているかと思うと

正直自分の隠された力が怖かった。

そして後は、自転車のベルやギアに

バラの花を差し込んでみた。

まるで僕こそが池の坊だと思った。

すばらしいセンス!

後は、彼女を待つだけだ。

すると彼女がやって来た!

しかも一人!

チャンス到来!

神様ありがとう!

彼女は照れているのか、僕と目を合わせようとしない。

そんな彼女も、子猫ちゃんみたいで何ともかわいい!

そんな彼女に、僕の方から声をかけた。

いつの時代も男がリードしないといけないからだ。

「やあ!」

「どうも。」

その素っ気ない態度から見て

彼女は相当な、恥ずかしがり屋さんだ。

「この花はすべて、君へのプレゼントだよ。」

「何これ?」

そして感動の波が彼女に押し寄せ

そしてきらきらと光る涙が彼女の頬を伝う。

そこで僕が切り出すのだ。

「君こそが、僕がずっと探していた たった一人の

 マイ スイート エンジェルだよ。」と。

そして二人は抱き合い、永遠の愛を誓う。

「ちょっと、いい加減にしてよー」

「?」

「何、このバラー?

 しかもサドルに花なんて置いて、私に押し花させる気!?

 それに、こんなにカゴの中が花で一杯だと

 カバンが入らないんですけど!

 ちょっと、あんた自分の自転車に移しかえなさいよ!

 ちゃんと、元通りにして!」

「あっ、はい。」

僕は、バラの花を自分の自転車のカゴに移しかえた。

すると彼女は、自転車に乗って走りだそうとした。

そして最後に彼女はこう言った。

「変態!」

女心が、全く理解できない。

成功率100%なこのパーフェクトプランが

ことごとく打ち砕かれた。

これで、21戦中0勝21敗。

僕の自転車のカゴには、たくさんのバラの花でいっぱいだった。


僕に舞い降りて来た天使は、一変して悪魔へと変わってしまった。

何が彼女を悪魔に変えたのか。

この不況という世の中が、彼女をそう変えてしまったのか。

帰ったら、1度ノートにまとめてみよう。

次は、4組の浜田 香苗ちゃんだ。

彼女こそが、たった一人の

マイ スイート エンジェル!


2009年2月1日日曜日

山田さとる君〜完〜


おれは、山田さとる。

中学2年生。


今日は家族で、横浜に向かっている。

夜は中華街で、ご馳走が食べられる。

別に、ご飯に釣られた訳じゃない。

しかし今日は、いつもに増して

2人の仲が良かった。

父さんが、母さんにプロポーズしたのは

横浜のクルーザの中だった話は何度も聞いた。

何か、ちょっといかにも過ぎて

初めて聞いた時は、笑いが止まらなかった。

だから思い出の街に行くのに、二人で浮かれているのだ。

おれも最近、恋のキューピットをした。

小学校から仲の良い、木下が

松山あかねの事が好きで仕方ないようだった。

だからおれは、気持ちを伝えろと言った。

けど、あいつはそんな事おれにはできないと言った。

だからおれは、あいつに勇気をプレゼントする事にした。

まずはおれは、木下に言った。

松山がおまえの事が好きらしいと。

でも、気持ちを伝える勇気がないから

木下の方から来てくれたら

どんなに嬉しいかと松山が言っていたと。

そんな話は、全部嘘だ。

けど、そうでもしないとあいつの重い腰は上がらない。

それを聞いた木下は、そうとう興奮していた。

ほんとか?ほんとか?とくどいくらいに連呼していた。

おれは、何度も本当だと言ってやった。

けど心では、嘘だよ 全部嘘だよと。

で、次は松山だ。

こっちの方は簡単だ。

木下が話したい事があるから

今日の放課後、体育館の裏に来て欲しいと

伝えるだけだった。

松山はあっさりと、了承した。

2人が、結ばれるかは50/50だ。

おれは、不動産仲介業者みたいな気分だった。

そして放課後、おれは体育館の表で

木下が戻るのを待っていた。

5分ぐらい経った頃、木下が戻ってきた。

表情は暗かった。

その表情を見て、おれは察しがついた。

ふられたのだ。

木下は、すごい顔をしながら

おれに言った。

話が違うじゃないか。

あいつに伝えたい事は山程あったが

理解できないと思いやめた。

だからとりあえず謝っておいた。

でもあいつの怒りようは、すごかった。

おれにとっても良い経験になったが

あいつも大人になったらわかるはずだ。

おれはあいつに勇気をプレゼントした。

その勇気のおかげで、

あいつは気持ちを伝えられなくて

後で、後悔する事はなくなった。

1度しかない人生、

おれは後悔するような生き方はしたくない。

だから、遠足のおやつ代だって

おもちゃを買ってなくなったって

落書きをして怒られたって、全然へっちゃらだった。


横浜の赤レンガ倉庫を抜けた。

そしてこの目の前に、広がる海が

父さんが母さんにプロポーズした海だ。

父さんは、1度しかない人生の

プロポーズの舞台をここに選んで

母さんに一生懸命に気持ちを伝えて

指輪を渡した。

そして今、おれがここにいる。

そう思ったら、父さんの勇気も悪くないと思えた。

父さんと母さんが、見つめ合って何か言葉を交わした。

おれには聞こえなかったが、何となく想像がついた。

この後は、中華街がおれを待ってる。











山田さとる君。

僕は、小学5年生。

僕の苦手な算数のテストが返ってきた。

10点だった。

10のとなりに0を書いてみた。

100点になった。

初めてとった100点。

帰ってお母さんに見せてみた。

怒られた。









うさぎ小屋の掃除当番だった日。

小屋の掃除をしてたら、

1匹のうさぎがやたら僕になついてきた。

えさをあげたら、すごく嬉しそうに食べた。

それを見てたら、すごくかわいく思えた。

その1匹に名前をつけた。

山田ウサ彦。

オスかメスかわからなかったけど

なんとなくオスだと思った。

名前をつけたら余計にかわいく思えた。

だから、家に持ち帰った。

そしたらお母さんにまた怒られた。




音楽の時間、みんな壇上へ上がり

グリーングリーンを唄っていた。

僕はパパと二人でーってな具合で。

悲しい曲だった。

でも、隣で唄っている長尾が

やたら揺れながら口を大きく開いて唄っている。

まるで、合唱部だ。

その揺れる肩が、真剣に唄っている

僕にぶつかってくる。

だんだんむかついてきたので

あいつの肩がぶつかってきた瞬間に

僕は自分の肩で押してやった。

あいつは向こう側にいた井上にぶつかっていき

ドミノ倒しのように

おもしろいぐらいみんなが倒れていった。

そのドミノは女子の方まで続き

最後には、2列目に立っているのは

僕だけになっていた。

先生の方をみると、目が合った。

事の次第をわかっているみたいだった。

僕は先生に呼ばれ、廊下で怒られた。

それから少しの間、廊下に立たされた。











音楽の授業が終わった。

先生も職員室へ戻っていった。

いつも上に飾ってある

瀧 廉太郎の写真がずっと気になっていた。



























僕は筆箱から、マジックを出した。

それで、椅子を持って来て

それを写真の前において登った。

まず、手に持ったマジックで

眼鏡を黒く塗りつぶしてみた。

タモリになった。

それから、まゆげをつなげてみた。

タモリじゃなくなった。

それから鼻の穴を黒く塗ってみた。

塗り過ぎた。

鼻だけ、小堺かずきになった。


教室に戻った。

次の社会の授業が始まった。

そしたら、音楽の浜中先生がやって来て

僕を呼んだ。

瀧さんの写真に落書きした犯人が

僕だと言う。

こんな思春期の僕を犯人扱いするなんて

なんてデリカシーのない女かと思った。

僕は完全に否定した。

そしたら先生が、マジックを出してきた。

山田さとると書かれたマジックを落としていったみたいだ。

僕は、とりあえず謝った。

職員室へ連れてかれた僕は、その後みっちりと怒られた。







山口が、新しい少年ジャンプを持っていた。

貸してくれと言ったら貸してくれた。

優しい奴だ。

家に帰って、ジャンプを読んでいた。

プリンを食べながら。

そしたら、本にプリンが落ちた。

カラメルたっぷりの部分が。

僕は急いで、洗面所に行って

水に濡らした指で、汚れた部分をこすった。

そしたら、インクがにじんで余計に汚くなった。

とりあえず、濡れた本を外で乾かしていた。

1時間たって、とりに戻ったら本が落ちていた。

昨日、降った雨のせいで少しぬかるんだ地面の泥が

本について更に汚れた。

僕はそれを持って、自分の部屋に行った。

それで、消しゴムで汚れをとろうとした。

力をいれすぎたせいか、今度はページが破れてしまった。

次の日、山口に本を返した。

ちゃんと謝ったのに泣かれた。

男のくせに、泣きやがった。

そしたら、担任の山本先生がやってきた。

それで、また怒られた。











遠足の前日、お母さんから渡された

おやつ代の300円を持って、

駄菓子屋に行った。

そしたら、駄菓子屋の前で

長谷部が手に持った銃を僕に向けてきた。

そしたら、パーッン!と大きな乾いた音がした。

僕は撃たれたと思った。

でもまだ生きてた。

それはおもちゃの音がなる銃だった。

駄菓子屋に入った僕は

すぐにその銃と火薬を買った。

駄菓子屋の前で、長谷部がにやにやしていた。

その視線の方向に目をやると

バカ面した、橋本が自転車をこいでこっちに

向かってくる。

僕は、長谷部に今度は僕にやらせろと言った。

自転車を停めた橋本にむかって

僕は、引き金をひいた。

パーッン!

橋本は驚いて、停めたばかりの

自転車と一緒に倒れた。

おかしくて仕方なかった。

それから、遠足のおやつを買いに来る

ぜっこうのカモがくる度に、銃の引き金をひいた。

みんな、おもしろいリアクションをしてくれた。

僕はその度に、腹をかかえて笑った。

火薬がなくなる度に、駄菓子屋で買って弾を補充した。

気がついたら、おやつ代の300円がなくなった。

家に帰って、お母さんにおやつ代を

落としたと言ってみた。

そしたら、僕の後ろポケットにはいってる

銃を取り上げた。

嘘がバレてたみたいだ。

また、母さんに怒られた。












遠足の日の朝、外は雨が降りそうな天気だった。

すると電話が鳴った。

僕は電話をとると、相手はクラスの前山だった。

やっぱり雨で遠足は中止で

通常授業だという連絡網だった。

僕はお母さんに、遠足が中止になった事を伝えた。

次に僕が連絡網をまわす相手は山根だ。

あいつは昨日、ものすごく遠足を

楽しみにしていた。

授業中も後ろから

おやつ何を買うだとか

お弁当の中身の予定は何だとか

ちょっと浮かれ過ぎじゃないかと思った。

だから僕には、遠足が中止だなんて

あいつをがっかりさせるような事はできなかった。

僕は迷わず、山根を飛ばして

和田に電話した。

僕は家を出て学校へむかった。

教室にはいってちょっとしてから

山根がリュックサックをしょって教室に入ってきた。

僕は連絡網の事はすっかり忘れてて

大笑いながら、おまえ何 遠足気分でいるんだよと言った。

でも山根は本気で僕に怒って来た。

その後も、山本先生から大目玉をくらった。













今日は、木下が風邪で休んだ。

いつもよく遊んでる奴だ。

僕は喜んだ。

なぜなら今日の給食は揚げパンだ。

給食の時間、僕は揚げパンを1個ビニル袋に入れた。

それで、山本先生に

連絡帳と一緒にこの揚げパンも

木下の家に届けると言った。

先生は快く了承した。

僕は、木下の家に行く途中

あいつの揚げパンを頬張りながら

歩いていた。

あいつは体調が悪いから

こんな油で揚げたパンなんて

体に毒だからだ。

僕は、なんて友達思いな男だろうと思った。

スーパーを曲がった所で、

クラスの女子の宮田と若林が、話の花を咲かせていた。

こいつらはクラスでもちょっとませガキな女だ。

特にタチが悪いのがすぐに先生にチクル事だ。

僕は、何度かこいつらに

帰りの会で先生にちくられた事がある。

僕は食べていた揚げパンを隠し

来た道を戻った。

次の日、やっぱり先生に呼ばれた。

揚げパン食べただろと言われた。

もう素直に認めてやった。

ものすごく怒られた。

ついでに、今日登校してきた

木下にも怒られた。