赤い地球２。

まず、彼らが目指したのは東京だった。

「これから、このミートバーグ様の手によって

　人間どもを、恐怖のどん底に突きをとしてくれるわ！」

横断歩道が、青になりミートバーグは歩き出した。

「かっこいいですわー！ミートバーグ様！

　この地球を血で真っ赤に染めてやりましょうよー！」

カトリーヌは、人間の目には見えない。

「よし、まずはここからだ！」

ミートバーグは、ユニクロに入っていった。

たくさんの服に囲まれた店内で、真っ先に向かったのは

この店で一番高い、コートの前だった。

「ふっふっふっ、始まるぞ最初の恐怖が。」

ミートバーグは、コートのかかったハンガーを二つ手にし

コートとハンガーの組み合わせを替えた。

「ミートバーグ様、何をなさってるんですか？」

カトリーヌは不思議そうな顔で、問いかけた。

「このハンガーについている、アルファベットを見てみろ。」

ハンガーには、SとMのかかれたプラスティックの印がついていた。

「もしかして！？そんな恐ろしい事を！？

　もーう、ミートバーグ様さすがですわー！」

「人間どもの恐怖でひきつった顔と断末魔の叫びが想像がつく。」




「大輔ー！あった、あったー！

　これなら、すごくあったかそう！」

美咲は、この店で一番高いコートを見つけた。

「おー、いいじゃん！いいじゃん！

　超かっこいいし！」

大輔は、シンプルなフード付きのコートを探していたので

自分の想像通りの服を見つけ喜んでいた。

「ねーねー、一回着てみればー！」

そういうと、Mサイズのコートをとり

それを羽織った。

「大輔、いいよ！いいよ！

　すごい似合ってる！

　鏡みてごらんよ！」

そう言われると、大輔は鏡の前に立ち

正面、サイドを確認しながら

「完璧！まじかっこいい！

　これ買ってくわ！」

そして、値札をみると

￥7,980と表示があった。

「ユニクロでは、かなり高価な服だから

　相当、あったかいんじゃない！？」

美咲はそう言いながら、他のMサイズという表示のある

ハンガーを探した。

「こっちの方が、きれいだからこっちにしなよー。

　これもMサイズだから！」

「オッケー！」

そういうと、そのままそのコートを手にしレジへと向かった。

そして、代金を支払い店を出た。


家に戻った二人は、リビングでくつろいでいた。

「あっ！？あのコート、もう一回着てみよっと！」

大輔は、ソファから立ち上がり自分の部屋へと戻って行った。

そして３分程が過ぎた。

「うあああーーーー！」

大輔の部屋から、この世のものとは思えない

叫び声が聞こえてきた。

「どうしたの！？」

美咲は急いで、大輔の部屋へと走っていった。

そして扉を開けると、


なんとそこには、コートの袖が通らず

鏡の前で、立ちすくむ大輔の姿があった。

「大輔！大丈夫！？」

「何でだー、何でなんだー！」

大輔は、涙のまじった声で叫んだ。

「落ち着いて！

　何があったか、説明して！」

美咲は、状況が把握できずにいた。

「確認したのに！確認したのに！

　Mサイズだったのに！

　Mサイズだったのにーーー！！！」

美咲は、袖の通っていないコートを見て

何かを察した。

「もしかして！？

　もしかして！？」

美咲は、後ずさりしながら

今にも消えそうな声で、言葉を漏らした。

「Sサイズなんだ！

　これは、Sサイズだったんだーー！！！」

大輔はもう平常ではなかった。

「きゃああーーー！」

美咲は、大輔の言葉に

咄嗟に耳を塞いだ。

「ハンガーにはMサイズって書いてあったのよ！

　そんなはず、そんなはず、

　あるわけないじゃない！！！」

大輔は、中途半端に羽織ったコートを脱ぎ

首元にかかれた、Sという文字を美咲に見せた！

「うああああーーーー！！！

　これは悪夢よ！これは悪夢に決まっている！！

　もうやめてーー！！」

美咲はmその場に崩れ落ちた。

「もうおれは、誰も信じない！

　信じないぞーーー！！！」





「ミートバーグ様！

　すごーーい！？

　この調子だと、あっという間に

　地球も征服できそうですねっ！」

相変わらず、カトリーヌは元気に

ミートバーグの周りを飛び回っている。

「これは、まだ序章にしか過ぎん。

　本当の恐怖はこれからだ。」



地球はこのまま、ミートバーグに征服されてしまうのだろうか！？

本当の恐怖とは一体！？

次回をお楽しみに！